2020
04.05

冠状病毒(コロナウイルス)

中医薬

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コロナウイルスに対して、漢方薬で何ができるだろうって、色々調べてみた。

免疫力を高める漢方薬があって、なるほど、気を高めると免疫力は上がるという考え方でいけば、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)とか、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)などが考えられる。

無症状病原体保有者には補中益気湯および十全大補湯で代用

補中益気湯と十全大補湯。補中益気湯は、インターフェロンを上昇させることが動物実験で報告されている(Antiviral Res 1999; 44: 103-111)。

十全大補湯ヒト対象研究において、投与後にナチュラルキラー(NK)細胞機能が改善。抑制系の活性化も示され、過剰な炎症を予防する機序が考えられた(Adv Integr Med 2020年1月7日オンライン版)。

日本感染症学会に論文が報告されている。


●補中益気湯
人参・白朮各4.0
黄耆・当帰各3.0
柴胡・陳皮・大棗・生姜各2.0
甘草1.5
升麻1.0

体力的に弱っている時、疲労倦怠感が強い時。

胃腸の働きが悪いとか食欲不振や、空腹感がないなどの症状に使います。

人参・白朮は、血液の循環を改善して体力を回復し、白朮・陳皮とともに、胃腸の働きも改善します。

黄耆・当帰は、栄養を高め体の働きを改善し、免疫能の増強や柴胡・升麻の解熱作用などにより、微熱をとります

●十全大補湯
人参・桂枝・川芎・地黄・茯苓・白朮・黄耆・当帰・芍薬各3.0
甘草1.5

人参・黄耆・白朮・茯苓・甘草は、全身の機能を高め代謝を促進し、消化吸収を強め、元気をつけ疲労感を除き抵抗力を増します(補気健肺)。

血を造り、免疫増強し、白朮・茯苓は、体の余剰の水分を血中に引き込んで尿から排出させます。

地黄・当帰・芍薬は、栄養豊かで、全身を滋養し、神経や内分泌の働きをよくします(血を補います)。

当帰・川芎は、血液の循環をよくし、栄養がいきわたるようにします(血を活かす)。桂枝は、血液の循環を高めて体を保温し(体の内部を温めて寒さを取り去る)、唾液、胃液の分泌を促し、消化吸収を助けます。黄耆・当帰は、組織の修復を促します。

注意:これらは人参等を含む補気剤であるので、風邪などの邪があるときには中止した方がよい。特にひきはじめの悪寒や熱が出ている時は注意が必要。また、血圧が高くなる傾向や不眠がひどくなる場合もあるので気をつけて服用したほうがいい。

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