2020
06.10

六君子湯(りっくんしとう)

ダイエット, 中医薬

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六君子湯の特徴をまとめると

・胃が絶えず重苦しい

・食欲がない、あっても食べられない

・食事の後、すぐに眠くなる

・食事の後、すぐに胃がつかえる

・胃部にチャプチャプ音がする

・疲れやすい

・手足が冷えやすい、手足がだるい

・夏に弱く、夏バテ、夏痩せする

となる。

六君子湯の構成生薬は8種類で、特徴は「補気」「温」の生薬を多く含む。

「気」は五臓六腑の脾胃の働きによって飲食物から作られる。

六君子湯の帰経には、脾と胃を帰経とするものが多く、気を作り出すしくみを

サポートしている事が推測される。

●六君子湯は四君子湯(しくんしとう)と二陳湯(にちんとう)の成分生薬を含む。

つまり、四君子湯+二陳湯六君子湯となる。

生薬薬能薬性帰経
人参(にんじん)補気・健脾・生津甘・微苦脾・肺
白朮(びゃくじゅつ)補気・健脾・利水甘・苦脾・胃
茯苓(ぶくりょう)利水・健脾・安神心・脾・肺
甘草(かんぞう)補気・止痛・調和脾・胃・肺
大棗(たいそう)補気・健脾・安神脾・胃
生姜(しょうきょう)解表・止嘔・解毒肺・胃・脾
陳皮(ちんぴ)理気・健脾・化痰辛・苦脾・肺
半夏(はんげ)化痰・止嘔・理気脾・胃

●四君子湯は気虚に対する基本処方。

胃腸虚弱で貧血の傾向があって元気が衰えた時に服用する。

生薬薬能薬性帰経
人参(にんじん)補気・健脾・生津甘・微苦脾・肺
白朮(びゃくじゅつ)補気・健脾・利水甘・苦脾・胃
茯苓(ぶくりょう)利水・健脾・安神心・脾・肺
甘草(かんぞう)補気・止痛・調和脾・胃・肺
大棗(たいそう)補気・健脾・安神脾・胃
生姜(しょうきょう)解表・止嘔・解毒肺・胃・脾

●二陳湯は痰飲に対する基本処方。悪心、嘔吐、胃部不快感、胃内停水に。

痰飲(余分な水分)は未消化の飲食物から生じると考えられる。

生薬薬能薬性帰経
茯苓(ぶくりょう)利水・健脾・安神心・脾・肺
甘草(かんぞう)補気・止痛・調和脾・胃・肺
生姜(しょうきょう)解表・止嘔・解毒肺・胃・脾
陳皮(ちんぴ)理気・健脾・化痰辛・苦脾・肺
半夏(はんげ)化痰・止嘔・理気脾・胃

総じて、言えば、六君子湯は「気虚+痰飲」に対する処方であると言える。

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