2021
04.16

瀉下剤(しゃげざい)

中医学の概念

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滑利大腸(大腸の通過を滑らかにスムーズにする)、腹瀉(下痢)等により排便を促進させようとする薬物である。その目的は次の3つである。

a)身体に不利益な影響を与える宿便を早く排出させる。

b)清熱瀉下の作用により、溜まってる邪火を出す。

c)逐水退腫の作用により、水腫停飲を逐次消退させる。

以上のような理由から、瀉下剤は一般に次のように分類される。

・攻下剤:気味は苦寒で、停滞している宿便を排泄させ、清熱瀉下の効果もある。大黄、芒硝等

・峻下逐水剤:作用が激しく、強烈な下痢を催す。浮腫、胸水、腹水など重症例に応用されるが、実際には使用されることはあまりない。牽牛子(けんごし)、甘遂(かんつい)等

注意:1)瀉下剤は一般に寒涼性であるため、虚弱、冷え性のもの、子供、老人に用いるときには注意する。寒冷性の便秘には温裏薬を、お腹が張るものにはお腹を温めるか、理気剤を使用する。
2)妊婦には原則として使用しない。流産の恐れがあるからである。

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